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愛宕山 神木杉愛宕山の山頂には愛宕神社が鎮座している

京都の北西部に鎮座する愛宕山は、京都で一番標高の高い山で、古くから火伏せの神として知られる愛宕神社が鎮座しています。観光地嵐山から車で十数分で到着する場所にありながら、奥深い山の中にあります。京都市民の愛宕山に対する畏敬の念は強く、京都市民の台所には、愛宕神社から「阿多古祀符火廼要慎」という文字が摺られたお札を受けて持ち帰り、貼られている光景をよく目にします。戦前はスキー場やケーブルカーなどもありましたが、戦争と共に姿を消してからは京都を火難から守る神様として、信仰を集めています。

 愛宕山の歴史

愛宕山 迦遇槌命迦遇槌命を祀る社はかつては愛宕山中腹にあった。

愛宕山は古代からの霊山で、そのもっとも高い峯である朝日峯には、愛宕神社が鎮座しています。祭神は本宮に稚産日命・植山姫命・伊弉冉尊・天熊人命・豊受姫命の五柱、若宮には雷神・迦遇槌命・破元神の三柱が祀られています。主祭神は火の神である迦遇槌命で、火伏せの神として知られています。迦過槌命が火伏せの神として崇拝されている理由は、迦遇槌命が降臨にあたって、母神伊弉冉尊を焼き給うたので別名仇子ともいわれ、火を司る神とあがめられています。俗説ですが、迦遇槌命が仇子(アタゴ)であったことから、この神をアタゴ神といい、この山の名前を「アタゴ」と命名されました。他にも「アタゴ」と命名された説があります。阿多古社(愛宕杜)は当初現在の地にあったのでなく、丹波国桑田郡阿多古神社から移転したものだとする説です。『延喜式』の神名帳には、丹波国桑田郡阿多古神社と登載されていて、現在の亀岡市千歳町にある愛宕神社がそれであるといわれ、同社は鎌倉時代の本殿を有していて、元愛宕とも称されています。 『神祇拾遺』によりますと丹波桑田郡に鎮座していた本社は、愛宕郡鷹峯(京都市北区)の東に移され、その後当地に移されたものともいわれています。このことから、この山が愛宕山と言われるようになったとする説です。その後山岳信仰の地として修験者の修行が盛んになり、修験者が愛宕権現太郎坊と呼ばれる天狗と考えられるようになりました。中世には勝軍地蔵が祀られ、愛宕権現・勝軍地蔵に戦勝祈願をする戦国武将が多数参拝に訪れました。勝軍地蔵は、右手に剣、左手に宝珠を持ち白馬にまたがる甲胃を着た地蔵です。徳川家康も関ケ原の戦いの前に必勝祈願して勝利を得たところから、六百五十二万石を寄進し、慶長八年(1603年)芝桜田山の丘陵に愛宕権現を勧請して社殿を営みました。

愛宕山 神木杉神木杉は枯れてしまっているが、しめ縄が張られていて今でも崇敬の念が込められている

江戸時代は愛宕参拝が非常に盛んになり、「お伊勢七度、熊野へ三度、愛宕さんへは月参り」と謡われたくらい、参詣者を集めます。洛中や近郊の村々では、集落で代参者を立てて愛宕山に登り、愛宕神社で祈祷を済ませ、お札と樒を受けて帰村すると、村の鎮守や灯籠にお札を奉納した後に村民にお札や樒を配布しました。また参道は茶店や宿があり、その数も一丁毎にある、と明治の新聞記事に出ています。明治維新の際、神仏分離の令が出されて、勝軍地蔵は京都市西京区大原野の金蔵寺に移されました。このとき「愛宕山曼荼羅」も移されました。「愛宕山曼荼羅」は愛宕信仰を説いたもので、曼荼羅の上部には太陽と月を描いてあり陰陽を表し、下部には御神木の杉が描かれていますが、現在ではその神木杉は枯れてしまい、しめ縄が巻かれています。それは参道途中にありますが今日でも大勢の参詣者がお詣りをしています。この杉が愛宕山の神籠で、その前方左側に立像の地蔵尊が、右側に僧形をした地蔵尊が描かれています。それらは愛宕山の神を表現したものです。その下に白馬に騎乗する勝軍地蔵尊があり、この地蔵尊の信仰は中世からさかんになったとされます。その下方部に前鬼と後鬼を従えた役行者像があります。この「愛宕山曼荼羅」から、愛宕山は愛宕修験の本拠であったことが分かります。火難を避けるために、幼児が三歳になるまでに勝軍地蔵に参詣する風習がありますが、勝軍地蔵が金蔵寺に移されたのを知っている人は、金蔵寺に行きますが、知らない人は今でも幼い子供を背負って汗だくになりながら、参道を登っていく親御さんがいます。明治期には、名物の土器(かわらけ)投げで賑わったといわれています。これは江戸時代から続いていた風習で、愛宕山中腹で行われたことが、立て看板で示されています。土器を投げて壊す行為は、死者の供養をするために、品物を投げて散供します。荒ぶる神に対する供物は、物を投げることで「鬼は外」といって豆を撒くのと同じ原理です。しかし現在では行われていません。

愛宕山本殿は山頂手前にある。

昭和4年(1929年)から昭和19年(1944年)には、京福電鉄嵐山線の嵐山駅から神社の近くまで鉄道が敷かれ、麓からはケーブルカーが山頂まで敷かれていました。愛宕山にはホテルや山上遊園、スキー場が神社の裏にありましたが、戦時体制下でケーブルカーのワイヤーは供出され、スキー施設は撤去されました。戦後は再び信仰の山に戻り、ケーブルカーや山上施設が復活することはなくなりました。このため愛宕山の参詣は、清滝や水尾から徒歩での登山が唯一の方法です。山上ではベンチなどの休憩施設はありますが売店や飲食店はなく、社務所に公衆電話と缶ジュースの自動販売機が一か所にあるだけで、明治期より不便になったいえます。愛宕山は山岳修行の地でしたが、古くからここは女人禁制ではなく、江戸時代には女性が参拝に訪れた記録が残っています。

愛宕山 愛宕神社愛宕神社の拝殿は山頂にある。

毎年七月三十一日から八月一日にかけて行われる通夜祭に、千日詣があります。この日に参拝すれば、千日の参拝と同じ功徳があると言われています。そのためこの日は、夜明け前から愛宕山登頂する人で賑わっています。明治期の新聞記事などをみると、「試み峠で神楽講から提灯を借り受け、渡猿橋を渡り、清滝の桝屋という茶屋で靴を草履に履き替えたとき九時半過ぎでちらほらお参りをする人が出てくる。頂上まで四十五、六丁もあるが、一丁毎に薬屋の茶店があるが、道は愈愈険しくなる。三十丁目の水口屋で茶店は絶え、あとは一丁毎にかがり火が燃えている」と当時の表参道における千日詣の様子が記されています。山頂では、三十一日の午後九時から夕御饌祭があり、神事の後で修験者による柴燈護摩供養が行われます。これは神仏分離がなされた現在の愛宕神社の神事です。なぜ修験者が出て来るのかというと、神仏分離令を施行しても愛宕神社の祭事から仏教色を排除出来なかったことと、近年は神仏習合時代を再現することが試みられるようになったことなどが考えられます。一日の午前四時ごろ(最近は二時からが多い)から朝御饌祭が催され、神前で鎮火神事が修せられ、人長舞が奉納されます。かつては勝軍地蔵の緑日である二十四日を千日詣りの日としていたのですが、神仏分離令を施行してから現在の日にちに代わりました。

  愛宕山の散策
愛宕山

本殿前には灯籠が並んでいる。

愛宕山に登頂するには、山の南側から登る清滝ルートと山の北側から登る水尾ルートがありますが、多くの参詣者は清滝から登っていきます。これは清滝からの方が勾配が比較的緩やかで、登りやすいことから清滝口から登頂します。清滝口に行くには、バスに乗って行くか、参拝者用の駐車場がありますので、車で行きます。但し、駐車場は自転車とオートバイは預かってくれませんので、注意して下さい。駐車場から登山口にはいるところに、愛宕神社の赤鳥居があります。これをくぐって登山道を登っていきますが、登山道には一丁毎に標識が立っていて、山頂まで後どれくらいの距離があるのか分かります。登り始めると比較的急勾配が続きます。準備体操をしていないと辛いかもしれません。登り初めてすぐの所に、かつて存在したケーブルカーの廃線跡があります。通行止めになっていますが、廃線跡を登っていくと、山頂まで登りやすいのではないかと思ってしまいます。急勾配の登山道はしばらく続きます。その為、比較的開けたところには休憩用の小屋があり、暫し疲れた足を休めることが出来ます。他にも茶屋の跡や、土器投げをしたところやかつて迦遇槌命が祀られていた跡などが看板で案内されていて、愛宕山の歴史が簡単に分かります。登山道を半分ぐらいまで登っていくと、勾配は比較的緩くなります。この緩い道はしばらく続きますが、山門が見えると、勾配は再び急になります。山門を通りすぎたことで、山頂が近いように思われますが、まだしばらく先になります。緩やかな道が続いていたので、山頂前に急な道になると足の疲れがピークになります。身体が疲れ切ったところで、トイレ休憩所や社務所があります。他にもベンチやジュースの自動販売機があり、山頂のように思えますが、山頂はまだ先にあり、山頂は愛宕神社があります。愛宕神社に向かう石段がまた急勾配で、疲れた身体には辛く感じられます。ここからは京都市内が一望でき、疲れた心を癒してくれます。

愛宕山へのアクセス

〒616-8458  京都市右京区嵯峨愛宕町1

TEL  (075)881-7332

上記内容は愛宕神社の所在地です

京都バス「清滝」終点下車表参道4km

駐車場  : 専用駐車場があります。

拝観時間  特になし

拝観料金  : 無料

その他詳しくはホームページをご覧下さい。

ホームページ  : http://kyoto-atago.jp/

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