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智積院は東山七条にある真言宗智山派の総本山です。本尊は金剛界大日如来、開基は玄宥です。阿弥陀ヶ峰山麓に、広大な寺域を占めています。周辺には国立博物館や三十三間堂、泉涌寺などがあり、少し足を伸ばすと清水寺なども散在する地域です。京都から滋賀に向かう国道一号線も近くを通っていて、自動車の流量も多いところです。

   智積院の歴史

明王殿の前にある池には蓮が自生している

智積院明王殿

この地には、豊臣秀吉の愛児である鶴丸の菩提を弔うために建てられた祥雲寺がありました。鶴丸は生まれたときは捨て子は健康に育つという迷信から、拾と名付けられましたが、それに反して生まれたときから病弱で、何度も高熱を発し、僅か二歳と二ヶ月ほどで命を落としました。高齢で、世継ぎを諦めていた秀吉に出来た鶴丸は、それこそ目に入れても痛くないほど可愛がりましたが、幼少で死んでしまいました。秀吉は1588年(天正16年)に方広寺建造を始めていています。鶴丸が亡くなったのは1591年(天正19年)で、方広寺の建造の途中に、その南に愛児の菩提寺である祥雲寺を建立しました。

講堂の内部には入れない

智積院講堂

智積院の正式名称は五百佛山根来寺智積院といいますが、根来寺は和歌山にあります。もともと智積院は根来寺の塔頭になります。この頃の根来寺は巨大な勢力があり、僧衆による鉄砲隊が作られました。織田信長とは本願寺との石山合戦に協力するなどして友好関係を築きましたが、信長没後、秀吉と徳川家康の戦いにおいて徳川方に通じたことで秀吉の雑賀攻めを招くこととなりました。雑賀荘の鉄砲隊とともに秀吉方に抵抗しましたが各地で敗れ、1585年(天正13年)に秀吉軍は根来寺を大師堂、大塔など数棟を残して焼き討ちしました。その時、智積院の住職であった玄宥は、高野山に逃れます。豊臣家滅亡の後、徳川の庇護を受けた根来寺は、祥雲寺の寄進を受け、祥雲寺は智積院に改められました。残念なことに、創建当時の建物は全て焼失してしまい、どれも近年再建されたものです。なお、智山派の大本山寺院としては、千葉県成田市の成田山新勝寺、神奈川県川崎市の川崎大師平間寺、東京都八王子市の高尾山薬王院があります。

  智積院の散策
智積院金堂

金堂は江戸期に作事された様式を踏襲されている

受付で拝観料を支払い、案内の順に進みますと、最初に案内されるのは宝物館になります。宝物館には書院の障壁画である、長谷川等伯一門による桜図や楓図などがあります。これは智積院になってからのものでなく、秀吉が建立した祥雲寺のときに等伯に命じて、書院障壁に描かせたものです。等伯は桃山後期に活躍した絵師で、その頃京都で主流だった狩野派に対抗する絵師集団になりました。等伯の息子である久蔵も、父に負けないぐらいの腕を持っていましたが、二十代半ばの若さで死んでしまいます。長谷川親子は狩野派にはない繊細な筆遣いで秀吉に気に入られ、愛児の菩提寺の障壁画を描くことを命じられます。久蔵は若くしてなくなったので、現存している彼の絵を見られるのは貴重です。次に訪れるのは講堂です。講堂は比較的新しい建物で、1995年(平成7年)10月に完成したものです。その為、柱などの部材を見ると、木肌が綺麗で、出来て間もないことが分かります。本尊の阿弥陀如来は、元は金堂に安置されていたのを移したもので、平安後期に作成されました。講堂の各部屋には、田渕俊夫画伯の襖絵があります。これらの襖絵は平成20年に奉納された水墨画で、中々見事なものです。

庭園の手入れは行き届いている

智積院名勝庭園

次に進むと書院があります。ここにある庭園は中々見事なもので、原型は祥雲寺の頃で、後に第七世運敞が修復しました。禅宗寺院ではないので枯山水ではありませんが、土地の高低を利用して築山を造り、山に石組みを巧みに配して滝があるように感じさせます。実際には水が流れていて、池に流れ込んでいます。書院の障壁には、等伯が描いた障壁画が復元されて描かれています。講堂を出て、奥に歩いて行くと金堂があります。金堂は鉄筋コンクリート製で、昭和50年に建設されました。元の金堂は1705年(宝永2年)に桂昌院の寄進と学侶からの寄付金を資金として建立されました。しかし1882年(明治15年)に火災により焼失してしまいます。全体的には、宝永2年に建立されたときのものを再現されているように感じます。それは屋根の形状や堂内の様子を見ると、建仁寺など江戸期に建てられた迫力のある伽藍に共通した雰囲気を感じます。堂内奥には大日如来が安置されています。この大日如来は近年制作されたもので、目映く黄金色に輝いています。他には大師堂、明王殿、密厳堂などがあります。

寺域は広大ですが、諸堂宇はそれ程多くないので、非常に広く感じられます。それに加え、各所手入れがよくされていて、清潔感があります。拝観していて非常に気持ちがよかったです。

智積院へのアクセス

〒606-8333  京都市東山区東大路通七条下ル東瓦町960

TEL  075 541-5361

京阪七条駅より歩いて10分

拝観料:500円  (収蔵庫及び名勝庭園のみ)

拝観時間  AM9:00~PM4:00

駐車場  あり

上記記事は2016年9月に取材したときのものです。正式な情報は、下記オフィシャルサイトで確認して下さい

公式ホームページ  http://www.chisan.or.jp/sohonzan

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