京都タウンマップ
洛東/祇園・岡崎周辺

top>>洛東>>永観堂

洛中/二条城・御所周辺

洛東/祇園・岡崎周辺

洛北/大徳寺・植物園周辺

洛南/京都駅・東寺周辺

洛西/大原野・大枝周辺

嵯峨・嵐山方面

鞍馬・花脊方面

伏見・醍醐方面

永観堂は京都の東北部、左京区永観堂町にあります。近くには南禅寺などの名勝が多く点在します。紅葉の名所として知られ、11月のシーズンになると、拝観者で一杯になります。寺の正式名称は禅林寺といい、聖衆来迎山と号する浄土宗西山禅林寺派の総本山です。

   永観堂の歴史

山門周囲にも紅葉が多く植栽されている

永観堂山門

永観堂があるこの地は、平安時代には文人であり、音曲・書にも堪能であつた藤原関雄の閑居の地でしたが、関雄の歿後、弘法大師(空海)の高弟真紹僧都は関雄の家を買取つて寺とし、かねて河内の観心寺で造つた五尊像を運んで道場とし、863年(貞観5年)に清和天皇より、定額寺としての勅許と禅林寺の名を賜わつたのが当寺の起りです。禅宗ではないのに「禅」の文字が入るのは、以下の理由です。「禅」という文字には静かに心の働きを集中させる、という字義があります。清和天皇は静かな林の中で気持ちを集中させて修行に励む、と言う意味で名を賜りました。清和天皇は御願堂を建て、公田四町を施入しました。二世宗叡僧都は清和天皇の戒師となり、爾末碩學の高僧が住持となりました。永観堂と称するのは、平安中期の承暦年間に、永観律師が入寺してさかんに浄土念佛を弘通したからです。永観は文章博士の源国経の子として生まれ、11歳で禅林寺の深観に弟子入りしました。当初、南都六宗のうちの三論宗、法相宗を学びましたが、やがて阿弥陀信者となり、日課一万遍の念仏を欠かさぬようになりました。師深観の後を受けて禅林寺に入るのは1072年(延久4年)のことでした。

阿弥陀堂の外柱にも彩色が施されている

永観堂阿弥陀堂

永観は人々に念仏を勧め、禅林寺内に薬王院を設けて、病人救済などの慈善事業も盛んに行ないました。なお、「永観堂」は通常"えいかんどう"と読みますが、「永観」という僧の名は"ようかん"と読むのが正しいそうです。池大納言頼盛の息静遍僧都は当初真言宗の僧でしたが、法然上人の選澤本願念佛集をよんで、感動のあまり浄土宗に転宗したといわれています。法然の高弟の証空(西山上人)も、静遍の後を嗣いで当寺に住持したと伝えられています。西山證空の高弟浄音も当寺の興隆に努めました。しかし応仁の乱によって燒亡し、長い年月の間荒廃しましたが、1497年(明応6年)後土御門天皇の勅によつて諸堂が再建されました。1876年(明治9年)には禅林寺は浄土宗西山派の東本山となました。しかし1919年(大正8年)に浄土宗西山派はそれぞれの考えの違いから浄土宗西山光明寺派、浄土宗西山禅林寺派、浄土宗西山深草派の三つに分裂してしまいました。

  永観堂の散策
永観堂御影堂

御影堂の内陣も調度品は新しい

永観堂は紅葉の名勝として知られ、秋の観光シーズンともなると、朝早くから拝観受付は長蛇の列となります。平日でも混み合いますが、休日のお昼前後になると観光バスの団体も拝観に訪れ、相当な混み具合になります。取材に行ったのは勤労感謝の日でしたが、冷たい北風が強く吹いていたのにもかかわらず、観光客が拝観受付に長蛇の列を作っていました。この日は秋の特別拝観日になっていて、釈迦堂や阿弥陀堂に入ることが出来ました。御影堂は大きく、しかも天井から吊してある装飾品も新調した品のようで、広くて明るく感じます。阿弥陀堂に入って驚いたのですが、創建当時、阿弥陀堂の柱や天井には極彩色が施されていたようで、拝観順路のはいったところは創建当時のままの状態でしたが、内陣などは彩色の復元が行われたようで、非常に色鮮やかでした。彩色を復元する意義は大事だと思うのですが、古い柱や天井とのアンバランス感は拭えず、しかも天井は格子天井になっていて、創建当時の格子天井には花鳥図が描かれた様子があるのですが、彩色を復元したところの格子天井は白く塗りつぶされていました。近くにいた拝観の案内の人に、白くなっている格子天井には、かつて花鳥図があったのかを尋ねましたが、ちょっと分からない、と言われました。特別拝観が出来た阿弥陀堂などを出て、背後にある多宝塔へ向かいました。永観堂は東山の山麓に出来た寺院で、多宝塔は阿弥陀堂などの諸堂よりも山の上部にあります。そのため到着するには急な石段を登る必要がありますが、それ程距離はないので息が切れることはありません。多宝塔は特別拝観日でも一般には公開しておらず、後で聞くと修行されている僧の人でも、余り入ることがないそうです。多宝塔の前は見晴らしがよく、ここからは京都市内が一望できます。

多宝塔からの見晴らしはよい

永観堂多宝塔

先に書いた通り、永観堂は紅葉の名勝なので、秋の紅葉の観光名勝としてテレビや雑誌によく取り上げられます。その為、紅葉のシーズンは観光バスが次々と押し寄せて、人が一杯で、ゆっくり拝観することが出来ません。本来寺院にはない茶店があり、土産物のコーナーも大きく取ってあります。悪く言えば、観光寺院ここに極めり、といった感じです。訪れる人も寺院を拝観するというより、紅葉を見に来た観光客、という感じです。寺の歴史に真紹が洛中の喧噪を嫌ってこの地で創建したとありますが、真紹が現在の寺の姿を見るとどの様に感じるでしょうか。紅葉を見るためでなく、寺を拝観したいのなら、夏や冬に来るべきです。

永観堂へのアクセス

〒606-8445  京都市左京区永観堂町48

TEL  075 761-0007

市バス5系統で「南禅寺永観堂道」下車、徒歩3分

拝観料:一般 600円 小・中・高校生 400円 寺宝展開催中:一般 1,000円 小・中・高校生 400円

拝観時間  午前9時~午後5時(受付は午後4時で終了)

駐車場  なし

その他詳しくはホームページをご覧下さい。

公式ホームページ  : http://www.eikando.or.jp

記事の内容は2016年11月の取材時のものです。

周辺の観光・宿泊

観光地: 南禅寺 平安神宮 円山公園 青蓮院

宿泊施設: ウェスティン都ホテル京都 八千代 京都トラベラーズ・イン